開発技術名

「渓流魚発眼卵放流容器の開発」

 

技術開発の経緯

 渓流魚資源を低コストで増殖するためには、飼育コストが低い発眼卵放流技術の開発が望まれる。発眼卵放流は、虫カゴやアメリカで開発されたバイバードボックスに発眼卵を収容して河川に設置し、餌を摂らないふ化から卵黄吸収まで仔稚魚を保護してから放流する方法で行われている。しかし、収容容器の目合いは十分に検討されておらず、設置直後から卵黄を持った仔魚が容器から脱出することが多かった。

 

開発技術の内容

ア 虫カゴの窓側を上面とし、上内側5面に5mm目合いのトリカルネット、上下の間に中仕切り網として4mm目合いのトリカルネット、下内側5面に3mm目合いのトリカルネットを取り付け、中仕切り網上に発眼卵を置き、河川に設置する。設置にあたっては、上下の向きを合わせ、容器上に防鳥ネットをかぶせ、その上に石のおもりを置くことによって固定する。
イ 従来型の容器(中仕切り4mm、下内側4mm目合い)との比較では、卵黄吸収後の稚魚残存率は、従来型の容器でヤマメが0.3%、イワナが12.5%に対して、改良容器でヤマメが50.5%、イワナが42.8%であり、有意な改良効果がある。

 

期待する効果

 改良された容器を用いて発眼卵放流を行うことにより、放流コストの削減が期待できる。また、発眼卵は袋詰めで容易に大量運搬ができるので、今まで種苗放流ができなかった道路から離れた場所にも分散して放流することができる。

 

連絡先

 水産技術センター水産増殖部 078-941-8601 (作成者:増田恵一)