開発技術名

「ナルトビエイの皮と身を分離する方法」

 

技術開発の経緯

 兵庫県漁業協同組合連合会からの要望提案を受け、現状調査を経て課題化した。たつの市商工会が先に実施していた「ひょうごまちおこし支援事業」において、ナルトビエイを有効利用する際に課題となっていた「皮と身を分離する作業の効率化と省力化」については、機械メーカーの協力を得て魚類用のスキンナーの応用に取組んだ。

 

開発技術の内容

 市販の魚類用スキンナーで、ナルトビエイの皮と身を分離する最適な方法は次のとおりである。
ア 処理可能なエイの最大値は、幅36cm、長さ100cm 以上である。
イ 皮が破れ無いように採取するためには、①頭、尾部を横に切断し、②胴部を36cm 幅にするとともに、③鰭先を切断面が20cm程度になるように切断除去する。
ウ 1尾の皮剥ぎに要する時間は、上記切断処理に約1分、魚体をスキンナーにセットするのに約10秒、スキンナー処理時間は1~2秒である。
エ 背側は、胴中央から鰭先方向へ行い、腹側は、肉が少し残る程度に行った後に肉を除去する。

 

期待する効果

ア 手作業に比べ皮と身を分離する作業時間が短縮できる(1尾当たり約10分⇒1尾当たり約2秒へ)
イ この方法で採取した皮と身は高鮮度が保持されるため、品質の良い加工製品を製造できる。
ウ エイの身(肉)は高タンパク低脂肪で栄養価も高いため、健康志向の食品への利用が期待できる。
エ エイの皮は手作業で採取するものより大きく、傷が少ないため、革製品の原料として利用できる。

 

連絡先

 但馬水産技術センター 0796-36-0395 (作成者:森 俊郎)