開発技術名

「バラ干し海苔の製造方法」

 

技術開発の経緯

 従来の素干しバラ海苔の製造方法は、水揚げされた生海苔をそのまま脱水、乾燥するものであり、ノリの収穫シーズンである冬場にしか製造できないうえ、外観(色)が赤黒色であった。また、バラ干し海苔を年間生産するためには原料(生ノリ)を冷凍保管する必要があるが、従来の方法では、品質が著しく低下し商品にならなかった。そこで、兵庫県漁業協同組合連合会とともに凍結及び品質向上技術の開発を行った。

 

開発技術の内容

 採集した生ノリを熱湯に浸漬すると、赤色色素を破壊して緑色に変色させ、かつ、酵素の失活により、冷凍後に解凍しても品質低下を起こさないことが分かった。
 熱湯浸漬した生ノリは、そのまま脱水・乾燥させるか、又は、冷凍後に解凍してから脱水・乾燥しても、鮮やかな緑色で、海苔の風味に優れる“湯引きバラ干し海苔”となる。

 

期待する効果

 従来の素干しバラ海苔より品質の良い、外観(色)が緑色をした兵庫県独自の”湯引きバラ干し海苔”の加工が年間を通じて可能となり、兵庫県産ノリの消費拡大につながる。

 

連絡先

 但馬水産技術センター 0796-36-0395