開発技術名
「和子牛におけるほ育期の発育向上のための代用乳の給与技術」
技術開発の経緯
黒毛和種子牛の人工ほ乳において、人工ほ乳終了(離乳)前後に発育停滞を起こす子牛が散見されることが問題となっている。現状の人工ほ乳方法は、8週齢から1週間かけて代用乳の給与量を漸減し、9週齢で離乳を実施している。発育停滞を起こす要因の一つとして、離乳に向けての代用乳の漸減給与方法が考えられるが、詳細に検討した報告はない。そこで、ほ育期に発育停滞を起こさない代用乳の給与方法を確立するため、3つの代用乳の給与方法を検討した。
開発技術の内容
超早期母子分離した黒毛和種子牛を代用乳の給与方法で3区(9週区:8週齢から9週齢にかけて漸減・離乳、10週区:8週齢から10週齢にかけて漸減・離乳、12週区:8週齢から12週齢にかけて漸減・離乳)に分けて、14週齢まで試験を実施した。その結果、9週区及び10週区は、離乳前後に発育停滞を起こしたが、12週区は発育停滞を起こさず順調に発育した。人工乳の摂取量は、試験区間に差がみられなかった。粗飼料の摂取量は、12週区が9週区及び10週区と比較して多く摂取した。
期待する効果
人工ほ乳子牛のほ育期の発育向上
連絡先
北部農業技術センター畜産部 079-674-1230