開発技術名
「エダマメ「さとっこ姫」の段階的播種による収穫期間の拡大」
技術開発の経緯
兵庫県産エダマメには「丹波黒」のほか、「丹波黒」を父本、「早生ダダチャ」を母本として交配して育成した「さとっこ姫」「黒っこ姫」「茶っころ姫」がある。県内のエダマメの栽培面積は拡大傾向にあり、ブランド力強化や他県産地との差別化を行うためには、県産エダマメの品質特性及び収穫適期の解明が必要である。
9月中旬に収穫時期を迎える「さとっこ姫」は、他の品種とは異なり、中間型ダイズの特徴を有していることから、段階的な播種によるエダマメ収穫期間の拡大について取り組んだ。
開発技術の内容
ア 「さとっこ姫」は、「丹波黒」の性質を受け継いだ黒エダマメで、「丹波黒」より1か月早く収穫できる。8月から9月に収穫される他のエダマメ品種よりも莢及び子実が大きく、食味評価が優れている。
イ 外観品質(大きさ、色調)がよく、食味成分(糖、遊離アミノ酸)が多い時期がエダマメとしての適期となる。収穫適期は莢の厚みで判断でき、各播種期とも莢の厚みが10mmに達した時期から約7日間である。
ウ 5月20日から6月20日までの段階的な播種(播種して10日後に定植作業)により、収穫期間を8月下旬から9月下旬まで拡大できる。
期待する効果
「さとっこ姫」の段階的な播種に加えて、「黒っこ姫」、「丹波黒」とリレー出荷を行うことで、8月下旬から10月中下旬までの黒エダマメ産地全体の収穫期間の拡大が可能となる。
連絡先
北部農業技術センター農業・加工流通部 079-674-1230 (作成者:廣田 智子)