開発技術名

「加工・業務用に適した冬穫りレタスの大玉生産技術」

 

技術開発の経緯

 淡路地域のレタス生産は、秋~冬~翌春まで主に生食用で市場出荷されている。しかし、近年、食の多様化から加工・業務用需要が増大し、その対応が求められおり、特に、品薄状態になる冬期の加工・業務用需要に対応するためには、冬期栽培における大玉化と省力化が必要となってくる。そこで、冬期の大玉化が可能な品種の選定及び栽培様式の開発について取り組んだ。

 

開発技術の内容

ア 低温肥大性があり、レタスビッグベイン病への耐病性がある品種として、1月穫り(10月下旬定植)では「ビブレ」、2月穫り(11月上旬定植)では「クラウドブレイク」、「LE333」、3月穫り(11月中旬定植)では「LE333」、「ウインターパワー」を選定することで600~700gの大玉生産が可能となる。
イ 畝幅150cm、条間30cm、株間30cmの3条植えとし、中型トンネル(間口幅120cm、長さ210cm)を使用し、各作型ごとに大玉品種を選定することで、10a当たり4tの収量が得られる(生食用の収量は通常10a当たり2t)。
ウ 加工・業務用の中型トンネル3条栽培を導入するためのコストは、生食用栽培と比べて、10a当たり 3千円(育苗、マルチ、トンネル支柱(5年)、ビニール(3年)の資材費)増加し、栽培に関する作業時間は10a当たり2時間長くなるが、無包装での出荷により、出荷調製作業は10a当たり27時間短くなる。

 

期待する効果

 出荷調製作業時間の短縮により冬穫りレタス生産の規模拡大が可能となる。また、大玉品種については通常出荷の生食用レタスにも適応可能である。

 

連絡先

 淡路農業技術センター農業部 0799-42-4880 (作成者:中野 伸一)